健康か?環境か? 現代を象徴する森のバター

アボカド好きな方、すみません。

アボカドと言えば、豊富な栄養価で”森のバター”とも呼ばれるスーパーフードですよね。
健康・美容意識が高く好きな方も多いと思います。

ですがこの投稿を読んだら考えが変わってしまうかもしれません…一応注意です⚠️ 
いかにアボカドが現在の食の豊かさと環境負荷の両極性を持っているか。
アボカドはまさに便利なのに複雑な社会の象徴とも言えます。
今回はアボカドのネガティブな部分の話です。

アボカドの人気ぶり

世界中で人気のアボカド。
そのきっかけは、1997年にアメリカがメキシコ産アボカドを輸入を開始したことです。
それ以前、アメリカではカリフォルニア州でアボカドを栽培していましたが、徐々に高まる国内の需要に応えられなくなり、メキシコ産の輸入を開始しました。

その後健康志向やオーガニックの流行に合わせ、欧米諸国に一気に広がりました。
現在も需要は世界中で増加中です。
全世界の消費量は過去10年間で4倍以上になっています。
そのため生産地では”緑色の黄金(グリーン・ゴールド)”と呼ばれています。
ちなみに世界最大の生産地はメキシコで、2番目以降も他の中南米諸国が続きます。 

ところが徐々に問題が出始めてきているんです。
今回の話はこちらがメインです。
アボカドを購入することに対して考えが変わってもしまうかもしれない、アボカドに関わる問題の代表的な4つを紹介します。

アボカドの4つの問題

産地の水問題

アボカドの生産には他の野菜や果物よりも多くの水が必要です。
そのため産地では水不足が深刻。
それでも農家は水を全て栽培用に優先するため、生活用水の質が悪くなり健康被害が出ています。

なお、アボカド栽培には平均して1トン当たり1800m3の水が必要です。
バナナの場合790m3、オレンジは560m3、スイカは235m3ですから、明らかに多いですよね💦

アボカドを輸入するということは、“アボカドの栽培に使用される分の産地の水も輸入している”ことになります。
輸入食品と水の関係性についてはこちらの投稿【本当は3倍必要だった?! ”食のための水”のこと】をご覧ください。

産地の環境問題

アボカドの需要急増により、栽培に必要な土地を作るため違法伐採も増えています。
そこで水を大量使用して自然サイクルを無視した栽培をするので、土地はどんどん荒廃し災害も増えているんです。
メキシコ中西部の街では過剰なアボカドの栽培によって地中の水分が減少し、地表下に大きな空洞ができてしまい、地震のような現象が頻発したこともありました。

大量の二酸化炭素排出

アボカドの輸送時には大量の二酸化炭素が排出されます。
その量は1kgにつき2,500gでバナナ1kgの場合の約6倍
輸出されるたびに地球温暖化が進んでいます。

産地の治安悪化

繁盛するアボカドの産地に資金が集まるため、ギャングによる強奪などの犯罪も増加しています。
また、それを逃れるために避難し難民化してしまう産地出身者もいるそうです。 

どうでしたでしょうか?
食べる人の健康にはよくても産地や環境には悪影響…アボカドは極端かもしれませんが過剰な需要があるものには同じような問題が起こり得ます。
もちろん、たまに食べるくらいならいいですが、日常的に過剰に食べるのは避けたいですね🌱

やっぱり食材は人の健康にも自然の健康にもいい地産地消がいいですよね。
地産地消についてはこちらの投稿【地産地消のススメ】もご覧ください♪

地産地消のススメ

地産地消が注目のわけ 地産地消とは、地域で育て野菜などの農産物をそこで暮らす人たちで消費することのことです。イタリア発祥の“スローフード”や仏教の教えである…

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