種無し果実の素朴な疑問

種無し果物の素朴な疑問…

種無しフルーツって食べやすいからいいですよね。
でもふと素朴な疑問。
作物は種から育ちますよね?
種から芽が出て成長しまたそれが種を作り…のはずなのに。
種がなければどうしているんだ?と思いませんか?

実は種無し果実には、自然になるものと人為的なものがあります。
これを知ったら種無しだから楽でいいやなんて思えなくなるかもしれません⚠️
自然のものと人為的なもの、それぞれの作り方と注意しておきたいことを紹介します。

自然になるもの

自然界で起こる稀なケースで、”単為結実”という現象で種子がないまま果実が発達して誕生しました。
接ぎ木や脇芽の挿し木で次世代を育てますが、現存個体が自然災害や病害に遭えば絶滅してしまう可能性があります。
みかんの一種や一般的なバナナが、もともとは突然変異でこのケースで自然発生したものでした。

ちなみに、単為結実で発生したものではない本来のバナナは、実の中央に種がぎっしり詰まっています。
世界中に流通する、私たちが日常的に買うバナナは全て突然変異で生まれた種無しバナナの枝から生まれた子孫です。

人為的なもの

人為的なプロセスで種をなくすものもあります。
果物の種類により、その工程は異なります。

例えばブドウやスイカは、植物ホルモンを利用して受粉しなくても実が成長する状態が作られています。
特に、種無しブドウを作るための”ジベレリン”が有名。
ブドウの花の開花後、その花を一房ずつジベレリン溶液に浸すことで受粉なしでも実を成長させられます。

なお、植物ホルモンは日本では植物成長調整剤と認識されるいわゆる”農薬”です。
種類により異なりますが、例えば以下のような作用があります。
・単為結実作用(受粉なしで実を大きくする)
・茎や葉の伸長成長促進作用
・開花促進作用

また、柿は軟X線を花粉に照射し、種を作る機能をなくしています。
寿命が短い花粉を特殊技術で人工授粉することもあるそうです。

もちろん安全…ということにはなっているけど…

もちろんどの人為工程も国の審査を受けていますから、”一応”安全ということにはなりますが…
本来あるべき姿を人工的に変えているものについては、やっぱり食べて多少なりとも健康に害がある可能性もあると思うべきですよね。
よく“種無しは味が薄い”なんて言われますけど、人為的なものが自然と比べて欠点が出るのはまあ当然…?

ということで、種無し果物は、完全に拒否まではしなくても、種がない方が食べやすい…という安易な考えは少なくとも改めるべき⚠️
自然の種無し・人工種無し、それぞれを理解して考えた上で何を買うか決めたいですよね🌱

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