動物がプラスチックを食べると?
動物がプラスチックを食べ始めている
2019年フィリピンで、クジラの死骸が海辺に打ち上げられ、にわかにニュースになりました。
なぜなら、クジラのお腹の中には約40kg分のビニールゴミが詰まっていたからです。
ビニール袋は海中を漂っているとクジラが好きなクラゲ等に見えます。
なので、このクジラもきっとそれを間違って食べてしまったのではないかと考えられています。
で、食べた後どうなるかと言うと、プラスチックは体内で消化することができないのでお腹の中に溜まり続けます。
そしてクジラの脳は”満腹”だと勘違いし続け、必要な栄養を摂れず、餓死したと断定されました。
悲しい話ですが、さらにここでもう一歩踏み込んで理解しておくべきことがあります。
それは、このクジラのようなことが、人間にも起こる可能性は十分にあるということ。
なぜなら人間も微細化したプラスチック(=マイクロプラスチック)を体内に入れてしまっているから。
ちなみに”マイクロプラスチック”とは直径5ミリメートル以下のプラスチックのこと。
重大な環境問題とされ、ニュースにも取り上げられています。
マイクロプラスチックは主にプラ製品の製造現場で発生し、まず海洋に流れ込みますが、海だけでなく空気に紛れて空を舞い今やどこにでも存在しています。
沿岸に漂着したものなどが風にあおられ、大気中に舞い上がると考えられています。
そして雨で地面に降ってくるため“新しい酸性雨問題”になるとして警鐘が鳴らされています。
人もプランクトンも…
人は、餌と間違えてプラ粒子を飲み込んでしまった魚介を食物連鎖的に食べ、プラ粒子を含む海水からできた塩を食べ
さらに土の中にあるプラ粒子を根を通じて吸収し育った野菜からもマイクロプラスチックを食べています。
成人は1日平均883個のプラ粒子を食べ物と一緒に口にしている、と言われています。
食べ物からだけでもなく合成繊維製の服の着脱やただ外で空気を吸うだけでもマイクロプラスチックは体の中に入り込んできます。
現代人はプラスチックを1週間でクレジットカード1枚分(約5g)も体に入れています。
近年では人の血液や母乳からもマイクロプラスチックが検出されたというニュースがあります。
マイクロプラスチックは有害物質を吸着しやすいので、体内に溜まると健康にあらゆるリスクが出る可能性が高くほんとに注意です⚠️
また、目に見えない海中プランクトンだって、そのサイズよりもさらに微細なプラスチック片を摂取して消化器官を詰まらせ死んでしまう可能性があります。
海中の植物プランクトンは二酸化炭素を摂取し酸素を出すという大切な働きをしてくれています🌱
人間が絶滅しても他動物は喜ぶかもですが…プランクトンがいなくなったらまずい!
このままでは海や街がプラスチック化するどころじゃく、生物の体もプラスチック化です。
一人一人の消費活動から意識していきたいですね🌱
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